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末期がん(肝臓がん)闘病記 13
13:病室での初めての【出来事】
~この闘病記の内容は2004年(平成16年)3月頃の出来事です。~
この日、妻と娘夫婦が孫達を連れて病院に見舞いに来てくれた。
孫が心配そうに、
「じいちゃん、大丈夫?」 と声をかけて来た。
私は、
「じいちゃんは大丈夫だよ。すぐ良くなるからね。
また山菜採りやキノコを採りに行こうね。」 と言うと
「うん!」 と嬉しそうに返事をしてくれた。
しばらくは病室にいてくれたが帰る時間になったので
病院の玄関まで送っていくことにした。
自宅に戻る車の中から皆が私の方に手を振っていた。
その中で妻が私の方を見て泣きながら手を振っているのが見えた。
私も一緒に帰りたいと言う気持ちで一杯になり、胸が熱くなった。
皆を見送った後、私は病室へ戻り、一人の時間を過ごしていた。
その日の夜、真夜中に看護士さんの声で目が覚めた。
一体何が起こったのか、 真っ暗な病室の中で、私はひとり、とても心細かった。
看護士さんの声は、隣りの病室から聞こえてきた。
そして、私の病室の前の廊下を足早に行きかう足音が響き、 何か慌しい様子だった。
私は何事が起こったのだろうと病室の電気を付けた。
隣の病室から「○○さん、大丈夫?」と、
看護士さんがしきりに声をかけていた。
私は隣りの患者さんの病状が急変した事を察知した。
この時初めて、病院の個室について思った。
個室を言うと、聞こえは良いが、個室に入るという事は、
それなりに病状の重い方が入る部屋なのかと初めて気がついた。
入院後、初めての出来事に私は戸惑っていた。。。
私自身も当時は個室にいた訳だ。しかも、末期がんで。。。
末期がん(肝臓がん)と言う、自分の身体の病状にとても不安があるのに、
この出来事で私の不安は更に増してしまった。
私はそんな騒ぎの中、気を紛らせようとテレビのスイッチを入れた。
隣りの部屋の話し声が聞こえないようにと、騒ぎが収まるのをそのまま待った。
この日は本当に長い夜だった。。。
翌朝早く、看護師さんが
「昨夜はホント、ごめんなさいね。うるさくて眠れなかったでしょう?」
と私に言って来た。
看護士さんの仕事は本当に大変だと思った。
また、それとは別に、病院と言う所は、昨夜のように、
私を含め、いつ患者さんが急変してもおかしくない場所なのだと思い知らされた。
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